私が賃貸派の理由

資産形成

皆さん、こんにちは。

「年間配当1000万円を目指す!」という目標を掲げ、ブログを始めた京大父さんです。

皆さんは持家派と賃貸派のどちらですか?

最近の住宅価格の高騰はすごいですよね。
特に都心部では、中古価格を含めて右肩上がりを続けています。

住宅については、持家と賃貸のどちらが得かという議論が良く展開されまが、
私の周りでは持家派の方が多い気がします。

皆さんの中でも意見が分かれると思いますが、正解は無く、結局は本人の納得感が大事になります。
因みに、私はずっと賃貸派です。
気軽に引っ越しができる気楽さが好き、という定性的な理由もありますが、
ベースには、賃貸と分譲で金銭的に大きな差が出ないと考えています

ただ、建物としては賃貸物件と分譲物件では大きな差があるので、分譲賃貸を選択しています。

家賃を払い続けるのは損なのか?

分譲派のよくある主張として、「家賃を払い続けるのは勿体ない」というものがあります。
ただ、私は必ずしもそうではないと思っています。

大きな理由としては、頭金を不動産(持家)という資産に充てるのか、
株式という資産に充てるのか、という視点が抜けているからです。

私も資産運用をしていなかったら、持家を検討していた思います。
でも資産運用を行うという前提であれば、金銭的にはどちらもあまり変わらないという考えです。
株式に投資したいか、不動産に投資したいかという投資スタンスだけの違いかと思います。

金銭的な損得について

持家と賃貸の金銭的な違いについて、ものすごくシンプルに考えてみたいと思います。
例えば、都内で8,000万円の物件を30年ローンで購入でした場合を考えます。
頭金は3,000万円と仮置きします。

■持家の場合(30年後の資産状況)
不動産の価値  5,600万円 ※8,000万円×30年後の減価70%
ローン返済  ▲5,800万円 ※頭金3,000万円、残る5,000万円を金利1%で30年借入
30年後の差引:▲200万円

■賃貸の場合(30年後の資産状況)
家賃     ▲9,000万円 ※25万円/月×12ヵ月×30年
株式資産    8,420万円 ※頭金の3,000万円を利回り3.5%で30年運用
30年後の差引:▲580万円

ものすごく単純化して比較しましたが、頭金を資産運用する前提にすると、差は殆どありません。
「賃貸は家賃を垂れ流すだけで損」という整理だけでは不十分ということが分かります。

分譲と賃貸の違いは、金銭的な出費の損得ということではなく、
不動産(自宅)と株式のどちらに投資したいか(どちらに期待するか)という判断かと思います。

まずは入口の考え方として単純化してみましたが、
資産運用としての損得(=期待)を検討する場合は、もう少しリアルに検討する必要があります。
もちろん、物件価格や借入額・返済期間の想定、家賃の想定等の基本的な部分は勿論ですが、
その他の想定についても、自分の置かれている環境やパラメータの選択で変わってきます。
今回は詳細検討は割愛しますが、少なくとも以下の点は考慮して比較検証が必要でしょう。

詳細検討の際に少なくとも考慮すべき視点

■分譲について
返済以外の月々の負担(固都税、修繕積立金、保険料等)
税金面の支援(税控除)・負担(不動産取得税・登録免許税等)
物件の取得関係費(仲介手数料等)
金利(現状を踏まえてもっと低く想定 or 将来のリスクを見越してもっと高く想定)
30年後の不動産価値(もっと減価させるか、減価させないか)
等々、、、、

■賃貸について
ライフステージ毎に住み替えを想定して家賃を設定するか
家賃補助等(持家の場合は無く、賃貸のみもらえる場合)
株式投資の利回り(もっと保守的に設定するか、もっと強気に設定するか)
等々、、、、

その他のメリット・デメリット

金銭的な損得は、置かれている環境や投資スタンスによって判断が分かれます(正解無し)。

また、その他のメリットデメリットも十分考慮する必要があります。
この辺りは、好みや事実を冷静に分けて考える必要があります。

賃貸に対するネガティブな意見について、私は以下の通り整理しています。

老後は借りにくくなる  ⇒ 今後は状況が変わると想定(賃貸マーケットも高齢が中心)
賃貸物件は建物性能が低い⇒ 事実のため、分譲賃貸を選択しています
不動産は売却益が見込める⇒ 買い替える住宅も同様に高値です(株の売却益も同様ですが)
税の優遇が受けられない ⇒ 賃貸の住宅補助を考慮すると私の場合はデメリットにならず
持家も賃貸も、それぞれのメリデメがあると思いますが、
周囲の意見に惑わされることなく、一つ一つ冷静に判断していく必要があると思います。

まとめ

持家と賃貸で、金銭的な損得はあまり変わらない(=優位性の判断は出来ない)と思っています。
長期的な投資判断になるので、リスクとリターンの見方次第ということになります。
そんな中で、私は賃貸派です。
最大の理由は、不動産(=自宅)への集中投資ではなく、株式等への分散投資をしたいからです。
家族の生活を守るという点において、地震大国である日本で不動産に集中投資することや、
日本の現状を踏まえると、円で全ての資産を持つということへのリスクを回避したくなります。

でも、住宅の購入は単なる投資ではなく、生活の満足度を上げるための大切な選択にもなります。
その為、金の損得だけではなく、日々の生活を踏まえてもっと広い視点で考えるべきものでしょう。
私は持家へのあこがれも全く無く、現在の分譲賃貸で十分満足していますが、
より自分好みの生活空間をデザインしたいという場合もあるでしょう。

どちらが正解ということは絶対に無く、本人の満足感が一番大事になります。
その上で、今回はあくまでも私の考え方を書かせて頂きました。

コメント